ダンロップフェニックストーナメント2019観戦記!キャメロンチャンプ来日
毎年楽しみにしているダンロップフェニックストーナメントに今年も行ってきました!
ダンロップフェニックストーナメントは毎年海外から豪華な選手を招待しており、国内ツアーでは最もフィールドレベルの高い大会となっています。過去の出場選手や大会優勝者を見ても、セベ・バレステロス、タイガーウッズ、アーニーエルス、フィル・ミケルソンなどなどゴルフ界のレジェンドばかりです…。
また、これは個人的な意見ではありますが、ダンロップフェニックストーナメントに招待選手として出場した海外選手はその後のシーズンで大活躍する傾向があります!
ここ数年で言うとルークドナルド(史上初の米・欧ツアー同時賞金王)、ジョーダンスピース(ダンロップフェニックストーナメント出場翌年にメジャー制覇)、ブルックスケプカ(ダンロップフェニックストーナメント出場翌年にメジャー制覇)などですね。
もちろん今年も大注目の海外招待選手がいます!
昨年全米オープン覇者となったゲーリーウッドランドと異次元の飛距離でデビューイヤーに初優勝を上げたキャメロン・チャンプ選手です。キャメロンチャンプ選手に関しては以前、当ブログでも取り上げさせていただきました。
⇒キャメロン・チャンプ2019クラブセッティング!平均飛距離・ヘッドスピードNo1の秘訣
アメリカ期待の新星ということでキャメロン・チャンプ目当てのギャラリーも多く来場していました。
と、前置きはこれくらいにしてここからは実際にダンロップフェニックストーナメントを観戦した感想や実際に大会を見ることで得られた気付きなどをお伝えしていこうと思います!
国内ツアーとしては最高レベルの出場選手達を観戦できる楽しみ
今年はアメリカPGAツアーZOZOチャンピオンシップが日本で開催され大変な盛り上がりを見せました。
ダンロップフェニックストーナメントは国内ツアーとしては出場選手のレベルが最も高く、大会優勝者に与えられる優勝賞金はもちろんのこと、世界ランキングポイントも国内最高となっています。
また、海外招待選手もとても豪華でそのセレクトも毎回絶妙です。今年の注目は全米オープン覇者のゲーリー・ウッドランド、米ツアー期待の新星キャメロン・チャンプ、コリン・モリカワでした。
個人的にはキャメロン・チャンプ選手がとても楽しみでした。飛ばし屋揃いのアメリカPGAツアーの中でも群を抜いたその圧倒的飛距離はツアー関係者も驚いているようです。
やっぱり松山・石川人気はすごい!
そんなこと当たり前でしょ…。と思いますが、実際にツアー会場に行くとこの2人の圧倒的な人気には改めて驚きます。
予選ラウンドでも松山・石川選手のいる組はティーグランドからグリーンまでギャラリーがずらーっと覆っています。また今年は松山選手の組にはキャメロンチャンプや今平周吾選手もいる注目組だったので例年にも増した多くのギャラリーがいました。
私は、松山選手がまだ大学生としてダンロップフェニックストーナメントも出場していた時から観戦に行っているのですが、その当時は石川遼選手の人気が圧倒的で松山選手の組はギャラリーは今ほどではありませんでした。
ですがここ2~3年はその傾向は逆転しており、松山選手の組は数ホール先回りしていないと最前列で観戦することは難しい状況です。
とは言っても石川遼選手の人気も健在で、たとえスコアが悪く松山選手とは反対のスタートとなっていても石川選手の組は明らかに多くのギャラリーがついて回っています。
キャメロン・チャンプの飛距離は想像以上に異次元だった!
今年の海外招待選手一番の注目選手「キャメロン・チャンプ」アメリカツアーでの平均飛距離は340ヤードオーバー。
まさに今世界で一番飛ばせるプロゴルファーであることは間違いないです。個人的にもキャメロン・チャンプ選手の出場が発表されてからとても観戦するのを楽しみにしていました。
当日私は4番ホール(par5)のティーグランドで待ち構えていました。実際に間近で見ると身長は180cmと驚くほど大きな体でもなく、横幅もケプカのような筋肉隆々ではなくスラっとした印象でした。
しかし、実際のドライバーショットはまさに異次元のショットでした…。おそらく本人としてはそこまで飛ばしに行ったショットではないのでしょうが、明らかにボールスピードが他の選手とは違いました。
そして驚いたのはその弾道の低さ。なるべく高い打ち出しでキャリーを稼ごうとする選手が多い中、キャメロン・チャンプの弾道は明らかに低く、そして球が全く落ちずにぐんぐん伸びていきました。
実際にキャメロン・チャンプの打ち出し角データは9.1度程で、スピン量もやや多めの2700回転程度。少し多めのスピンで浮力を得ながら弾丸のようなスピードで飛距離を稼いでいるのです。
あのマキロイやD・ジョンソンよりも飛ばしている世界No1の飛ばし屋を生で見れただけでもとてもいい体験になりました。
生で見てこそ分かるツアープロの凄さ!
私もダンロップフェニックストーナメントの観戦は今年で5回目になります。今はテレビだけでなくネットで毎日のように国内外のプロの試合を見ていますが、実際にツアー会場に足を運んで観戦してみるとより一層ツアープロの凄さを身をもって体感することができます。
今回は私が実際にツアー会場で感じたツアープロの凄さをいくつか挙げてみようと思います。
想像以上の長さの深いラフ
まず、一番最初に感じたのがラフの長さです。テレビの画面越しに見るよりも実際にそのラフに入ってみると、その長さに驚きます。
実際に数ホール歩いてみましたが、どのホールも足首まですっぽり入ってしまうような深くて長いラフとなっていました。おまけに当日は雨ということもあり、水分を含んだラフは通常より重たくなっており、アマチュアレベルではせいぜいSWで脱出するのが精一杯なのではないかという長さでした。
また、このフェニックスカントリークラブは私もプライベートでラウンドしたことがあるのですが、その時のラフの長さと比べても2~3倍程の長さがあったと思います。そんなラフからでも150ヤード以上あるショットでグリーンを狙っていくのですから、やはりツアープロの技術って改めてすごいなと実感しました。
アドレスに明確な意図がある・マネジメントの大切さを実感
私はツアー会場ではティーグランドで観戦することが多いのですが、ティーグランドで観戦しているといろんな発見をすることができます。まずはアドレスの大切さです。ゴルフにおいてアドレスはグリップと並んで特に大切な要素の一つです。
ツアープロのティーグランドでの立ち振る舞いを見ているとそのホールに対する明確な攻略の意図を見ることができます。アマチュアはついつい「何となくこの方向をむいて打つ」や「ティーグランドはいつも右端を使いがち」なんてやりがちですよね。
ツアープロはそのティーグランドのロケーション、自分の持ち球・飛距離、その時点での順位等々様々なことを考慮したうえでアドレスを取っています。その為、アドレス見ただけで「このプロはフェードでフェアウェイ右サイドを狙っているな」とか「あえて番手を落として最初からパー狙いだな」などアマチュア目線から見ても分かるようなはっきりとした意思が分かるようなアドレスと取っています。
そういったマネジメントの徹底が年間を通してツアーを他戦っていく上ではとても重要なことになるんだと思います。
我々アマチュアゴルファーもそういった姿勢から学ぶことは多く、ついつい行き当たりばったりな選択をしがちですが、時にはホール全体を考えた上での目の前の一打の選択、もしくは18ホール全体を考えた中でのマネジメントをしていくことが一番のスコアアップへの近道だと感じたところでした。
ミスをミスにしないリカバリー力の高さ!
当たり前ですがツアープロでもミスをします。時にはアマチュアばりの大スライスやひっかけを打つこともあります。しかしそのミスをその後のリカバリーでしっかり取り返すのがツアープロの凄いところです。
松林のど真ん中という絶望的な状況の中からのパーセーブは見ていてとても感動します!また、時には冷静にマイナス方向へレイアップすることでミスを最小限にするマネジメント徹底。(林に入るといつも奇跡の一打を信じて博打ショットを打つ自分を思い出し反省しました笑)
あのプロでも時にはミスもするし、ミスをした時にはしっかりレイアップするんだ!という気づきを得るだけでも実際に観戦した価値があります。そういったことを自分のゴルフにも生かしていきたいところですね。
トレンドのスイング、人気のメーカーを知ることができる!
ツアー会場でプロを見ているとテレビ中継には映らない面白い発見がいくつかあります。
ツアープロの間ではGGスイングが人気!?
2019シーズンで活躍したPGAツアーの新人「マシュー・ウルフ選手」で一躍脚光を浴びたGGスイング。どうやら日本のツアープロたちの間でもGGスイングは話題となっているようで、その動きを少なからずとも取り入れようとしているような動きを感じました。
マシューウルフ選手までとはいかなくとも、意識的なシャローな切り返しと同時に腰を一気に回転させるような動きをティーグランドで何度も確認する選手が多くいました。私が見ただけでもチャン・キム選手、片山晋呉選手、石川遼選手、そして意外だったのは今平周吾選手もその動きを意識していたことでした。ここ数年、なるべくシャローなダウンスイングと手元が低く長いインパクトゾーンとなるようなスイングを意識的に取り入れれている選手が多い印象です。現代のドライバーと相性がいいことがこのスイングの人気の要因となっているようですが、言ってみれば日本のプロのその取り組みはあくまで我流です。アメリカの選手と違って日本のプロはあまりプロコーチをつける選手がいません。
スイングを構築する上で第3者の視点はとても重要だと思います。B・ケプカ選手に至ってはショット、ショートゲーム、パッティングとそれぞれ3つの分野に違うコーチを付けているほどの徹底ぶりです。
自分であれこれ悩むより第3者の視点・力を借りた方が明らかに効率よく自分の力を引き上げることができると思うのですが、なぜか日本のツアープロにはそういった取り組みをする選手が少ないのが現状です。
ドライバーは海外メーカーが圧倒的使用率!シャフトはテンセイが人気
日本人としては悲しいかな、やはりツアープロのドライバー使用率は海外メーカーが圧倒的な使用率を誇っています。
特にテーラーメードのMシリーズはほぼ1強状態と言っていいほどの使用率の高さです。日本のツアープロでもヘッドカバーは国内の契約メーカーなのに、中身はテーラーメードのMシリーズという選手がちらほらいました…。
もちろん松山英樹選手もMシリーズを使用していました。昨今のデータ解析によってティーショットの飛距離の重要性が改めて再認識(ティーショットが曲がるリスクを負ってでも飛距離を求めた方が好スコアに繋がりやすい)されてから、この海外メーカーの使用率の高さは顕著なものとなっています。
最近ではヤマハのRMXシリーズが飛距離を追求したモデルを発売しましたが、はっきり言って使用しているのは契約プロのみ…。
アイアンやボールは品質の高さから対応回使用率を誇る日本メーカーですが、ドライバー市場では長いトンネルから抜け出せない状況となっています。「顔や打感の良さよりも飛距離が欲しい」とまでプロが発言する程、現在のゴルフ界においてドライバーの飛距離は重要な要素となっています。
フィジカル面において海外勢に劣ってしまう日本選手ならなおさら飛距離不足は深刻な問題です。
日本メーカーも海外メーカーに負けないような圧倒的飛距離を出せるドライバーの開発を期待したいところです。
シャフトに関してはドライバーとは違って、日本メーカーが圧倒的な使用率を誇っています。
特に今大会でも目に付いたのは三菱ケミカルの「テンセイCK Pro Orangeシリーズ」です。テーラーメードのMシリーズとの相性の良さもあってか、多くのプロがテンセイを使用していました。特に海外選手が多く使用していましたね。
意外と選手と触れ合う機会のあるツアー会場!ピンフラッグをゲットしてサインを集めよう!
この写真は昨年のダンロップフェニックストーナメントで実際に私がもらったサイン入りピンフラッグです。(当日は雨だったのでサインがかなり滲んでしまいました…)
このピンフラッグは選手会長の石川遼選手のアイディアで始まった取り組みで、ツアー会場にて販売してあるピンフラッグをもっていれば、選手がそのピンフラッグにサインをしてくれます。選手会で始めた取り組みなので、ピンフラッグを持って選手にサインをお願いすれば快くサインに応じてくれます。
もちろんピンフラッグがなくてもサインはしてもらえますが、ファン心理としてはピンフラッグを持っているといつもより積極的にサインをお願いすることができるので、ファンとしてもとてもありがたい取り組みだと思いました。
実際に昨年は松山英樹選手とB・ケプカ選手以外のほぼ全員からサインをもらうことができました。(もちろん全員ではないですが、サインをもらいたかった好きな選手からは全員サインしたもらえました。)
意外だったのが、寡黙そうに見える岩田寛選手がとても気さくで優しくて、雨の中にも関わらずたくさんのギャラリー1人1人にサインをしていたことが印象に残っています。
実際に選手と触れ合う機会があるとその選手のことを好きになりますし、応援しよう!という気持ちになります。
何より女子ツアーに比べて盛り上がりにかける男子ツアーですからこういった地道な選手会の取り組みはとても大切だと思います。
と、色々と長くはなりましたが今年のダンロップフェニックストーナメントを観戦した私なりの観戦記は以上になります。
当たり前ですが、やっぱり生で見るツアープロの迫力は感動します!ツアー会場でしか得られない体験や気付きもありますし、きっと更にゴルフが好きになると思います!
皆さんもぜひ一度ツアー会場に足を運んでみてはいかがでしょうか。